ディンケルスビュール

ディンケルスビュールもロマンチック街道にある街のひとつです。昔、30年戦争の時、この街がスウェーデン軍に破壊されようとしたとき、子供たちが将軍の前に跪いて慈悲を願い、その時の子供の一人が、将軍がスウェーデンに残してきた息子と似ていたので、町の破壊をしなかった、というお話のある街です。ローテンブルクの南にあり、ローテンブルクよりふた回りぐらい小さく、また日本人もローテンブルクより少ない。とはいってもマルクト広場にある店で、「おにぎりあります。うめ、こんぶ、たらこ、しゃけ、しそ・・・」「日本酒もあります」などと、日本語で看板が出ていた商店もあり、決して日本人が少ないというわけではないのだろう。マルクト広場も広場というより、広い交差点という感じです。でも、ディンケルスビュールはたいへんかわいい感じの街です。同じロマンティック街道でも、ローテンブルクとは雰囲気が違います。同じようなモノだろうと割愛しない方がよいでしょう。この街を、城壁の外の駐車場の近くにあるヴェルニッツ川から眺めると、大変絵になります。
 ミネラルヴァッサー(水)といえば、ドイツではほんとにビールより値段が高いことがよくあります。それにヨーロッパではミネラルウォーターといえば炭酸入りが人気があるようです。よくガイドブックに炭酸入りの水は日本人には合わないとか、一般的でないから少ないし、「炭酸無し」といわないと炭酸入りが出てくるなどと書かれているが、そんなことなかった。商店の棚には半分半分ぐらいであって、エビアンはよく見かけた。 移動途中のどこだか分からないドイツ中部の田舎の街の露店の出店で飲料水やアイスクリームを売っていた。喉が渇いたので、炭酸入りの水が飲みたかったので、店のオヤジに「アインス、ミットコーネンゾイレミネラールヴァッサー、ビッテ」(炭酸入りミネラルウォーターをひとつくださいな)と、いったら、「ナイン!」(無い)といって、なにやら書いてあるモノに指をさして「オーネガス!」(炭酸無し)と言っている。それを見ると、なんと日本語で「炭酸無しミネラルウォーターあります」と書いてあった。 ゲッ!!たくさんの日本人はこんな所にも現れまくって、日本人たるものをこの田舎のオヤジにも教え込んでいたのだ!「ナイン、ミットガス、ビッテ!」(違うちゅーの、炭酸入り!)といっても
「ナイン」(無い!) そのうえ、
「ヤパーナー?」(お前は日本人じゃないのか?)
「ヤー、ヤパーナー」(そうさ、あっしは日本人だい)
すると、なんでお前は日本人なのに炭酸入りが欲しいんだ!みたいな顔をしてた。日本人は炭酸無ししか飲まないと信じ切っているようだ。しかし、そう信じ込ませたのはまさしく日本人だ。でも、田舎のこのオヤジ、さすがに英語は話せない様子でした。 仕方がないので、あっしは「Nord Sea」というヨーロッパ版「スカイラーク」?のようチェーンレストランの建物隣にある売店で、炭酸入りを買って飲んだ。味はサイダーから、砂糖を抜いたようなもの。タダの水に炭酸を入れたものと言った方がイメージしやすいかも? で、スイスもそうであったが、ドイツのこういう売店て、入り口が一方通行になっていて、出るときはレジの前を、しかもそこだけ狭くなっている、レジのおばちゃんの真ん前を通らないと出られないようになっているのだ。一度入っちゃうと、なんか買わずには外には出してやんないぞ!って感じで、日本人なんかはついつい特に必要もないのに、なんか買ってしまうことでしょう。しかし、地元のドイツ人は、トイレだけ借りて、何にも買わずに平気でレジの前を通り過ぎる。必要のない物は買わない。外にもトイレがあったが、トイレおばさんがいて、使用料(チップ)を取ろうとしている。でも、男性の小の方は必要ないのか誰もチップを払っている人はいなかった。ドイツ人はお互い物事をハッキリと堂々と行動、意思表示をするんだね。