リューデスハイムとローレライ

 ライン川右岸鉄道のレール、ローカル列車が走ります。幹線は、ライン川左岸鉄道に乗ります。ICEも一往復走っていますが、ビンゲンからザンクトゴアール、または、コブレンツまで、各駅停車に乗ると、ドイツドイツしてて風情があります。往路は遊覧船に乗ろう。問題のローレライ(妖精の岩)はオーバーヴェーゼルとザンクトゴアール間の右岸にあります。 猫城とか、ねずみ城とかネズミの塔とか次から次といろいろ古城が出てきます。ガイドブックなどで確認しないと、あまりの古城の多さに、なにがなんだか分からなくなります。
 リューデスハイムへは、コブレンツから列車で1時間。又はビンゲンからライン川の渡しがあります。リューデスハイムのツグミ横町、狭い通りに沢山の土産物屋やお店が並んでいます。この辺のライン川右岸の丘の斜面は日当たりがよく、ぶどう畑が一面に広がっています。それ故にドイツ一のワインの産地でもあります。リューデスハイムで飲んだ極甘口ワインは美味しかったです。やはりワインは極甘口がおいしい。特にアイスワインというのは特級品のようです。
 中国人や韓国人も多かった。アメリカ人やフランス人も多かったけど、船の中は東洋人が半分以上いたんじゃないかな。

バッハラッハの船着き場

 ライン川右岸の岸辺には、オートキャンプ場がけっこうあった。それで、キャンプしているといっても日本みたいに、ワンボックスカーにテントというパターンじゃなく、みんなキャンピングカーだ。テントはほとんど見なかった。たぶんレンタルのキャンピングカーというのもけっこうあるとは思うが、日本の短い夏休みと、こちらの長いヴァカンス、考え方がかなり違うなぁ、と思いました。
 お隣の国、中国でも夏休みといえば1週間2週間は当たり前。それにどこも完全週休二日制です。日本にいる中国人の女性が、なんで日本では土曜日に仕事をしている人がいるんだ?と不思議に思ったそうだし、働き過ぎだと言っていました。日本は休暇についてはどこの国よりも後進国のようです。戦前は「贅沢は敵だ!」、高度成長期は「消費は美徳!」これからは、「働き蜂は敵だ!」「長期休暇は美徳!」にしたいものです。
 あっしは日本国内を旅するときはいつも車でまわります。なんと言っても機動力があるのと、時間が自由になれる。それから、宿に泊まらなくてもいい。ふと、思い立っても直ぐ出かけられるように、いつも車の中にはテント、シュラフ、洗面道具やら多少の着替えや防寒着、それに山ヤさん用のガスボンベとコッフェル等を常備してある。そして、今週末あたり乗鞍高原の紅葉がバッチリで、天気もいいぞ、などとなると、撮影機材だけ持って出かける。山に登る場合はプラス山の道具も。風景撮影の基本はだいたい早朝にあるから、その場所には夜中のうちに入っておく。そして、日の出前から撮影準備に取りかかる。その場所が綺麗な風景や有名な場所ほど、同じようなことをしている同士が多い。みんな車から降りだして、三脚、カメラをセットしている。「お早うございます、今日は太陽はどの稜線から昇りますかねえ」とかいきなし撮影の話になる。日本は、世界でもまれなほど風景写真マニアが非常に多いお国だそうです。たしかに一般向けの風景写真のみを扱った雑誌がいくつもあるもんね。こういうの外国ではないようです。でもこれって、日本人は自然の素晴らしさを分かっている人が多いということにもなり、外国で自慢できるかな。
(*三脚を使わないで撮影した写真は、いくら風景が写っていても、それは風景写真ではなく、スナップだ、とあっしは思っています・・・。)
 撮影は、朝のうちだけで終わってしまうので、あとは旅となる。 ではヨーロッパをまわるときも車がいいかというと、一概にはそうは言えないと思う。かなり目的がある場合はいいが、なんとなく来てみたという人は鉄道がいいと思う。車は楽だけど、列車の方が刺激的。
 ロマンチック街道沿いに日本語で、「ロマンチック街道」って看板がけっこう立っていた。車でまわる日本人も多い証拠か?