ツェルマットのネズミ返しの小屋

 ツェルマットの駅に到着、街に出るといきなし少年に「コリアン、コリアン」って腕を見せられた。その腕を見ると漢字で「舞」とか書いてあった。コリアンコリアンというものだから、「ナイン、ヤーパン」(違う!日本)って言っても、「コリアンコリアン」と自慢げに腕に書いた漢字を見せて少年は言っていた。だから日本人だっちゅーの! それでもまだ「コリアンコリアン」言っていた。わけわかんない少年だ! もしかして韓国人にそれ書いてもらったのか? その少年は駅に到着する東洋人をみつけてはそうやって「コリアンコリアン」って見せつけてんだぞきっと。 おいらもその腕に「富士山」とか書いてやればよかった。マッターホルンと勝負だ!ってかんじで。そんで、おきまりの富士山の絵とかも書いたりして・・・。そしたら直ぐ日本人が書いたって分かるし・・。
 教会の前の露店でグレープフルーツジュースを買った。3SFrもしたぞ!(約三百円)スイスフランは1フラン約100円なので、たいへん分かりやすい。でも、物を買うときに日本円に換算しているようではまだまだ子供だな。1スイスフランは100円じゃなくて、あくまでも1スイスフランは1スイスフランとしての感覚を憶えてしまわないとダメだよ・・・(・ー_・ー)。  しかしグレープフルーツジュース3SFrは高いんじゃないかい?値段表示してなかったところが怪しい、日本人価格なのかい? それともヒョウタンみたいなけったいな入れ物代?(実はこのけったいな入れ物に惹かれて買った) とりあえず、これからミサが始まろうとしている教会前のベンチに座り、頭の部分が隠れたマッターホルンを眺めながら悦に入る。今俺はスイスのマッターホルンの麓の街のツェルマットの教会の前のベンチに座って、3SFrのグレープフルーツジュースを飲みながらマッターホルン!を黄昏てるんだ・・。と思うとますます悦にいる。明日は晴れるかな・・。   その明日は雨だった・・・。 また来ないといけないね。
 駅前にわりと大きなスーパー・コープがあった。なんか面白そう、なんか買い物しよう。まず、ここではどうやって買い物をするのか、レジの様子等を暫く確認する。なるほど、では地下鉄の入り口みたいなところを通り中に入る。一度中にはいると、基本的にはレジを通らないと外には出られないような仕組みになっていた。ただのひやかしはごめんだぜ!って感じですか。商品は何でもそろっている。土産はこういうところで買おう。観光客相手の土産物店では、ありきたりの物しかないし、高いし、なんと言っても実は地元地元していない。しかしこういうスーパーは本当に地元地元している、ふだんの生活用品がそこにはあるし、安い! 観光客しか食べないようなチョコレートじゃなくて、さっきの駅にいた少年も食べているだろうチョコレートを土産に買った。それから面白い歯ブラシがあったので、それも買った。スイスのキャンディーはどんな味だろう?それも買った。 レジは日本のレジとは少し違う。まず買い物袋は無い。必要な人は買うのだ。レジ台の後の方に仕切り棒があって、そこで買った商品を自分の鞄に詰めるのっだが、もたもたしていると次の人の商品が流れてくるので、その仕切棒でレジのお姉さんが仕切ってくれる。 それから、お釣りの渡し方も日本と違うのに気が付いた。日本ではお釣りは、まず大きい方からといって、お札を先に渡し、あとから小銭を渡すのが通常のようです、特にコンビニとかは。でもヨーロッパではその逆で、小銭を先に渡し、後からお札を渡す。ちょっと違和感があった。なんか意味があるんだろうか? でも、逆に欧州の人が日本で買い物したら違和感があるのかも知れない。なんか意味があるのかい?と聞かれても特に意味はないので、欧州でもそうすることに特に意味はないのだろう。単なる慣習の違い。でも、その慣習の違いを突き詰めて行くと、きっと奥深いものがあるんだと思うけど。